Diary 『スーパーサイヤ人からあしたのジョーへ』 7/10
こうやって限界ぎりぎりで走っていると、いろいろな妄想が浮かんでくる。
というより別のことを考えとかんなやってられない。自分のガキの頃、マラソン練習でえらかったこと、
仕事のこと、今ここにいてすごいことをしていること等いろいろと出てくる。このまま倒れて死んで
しまってもいいとも思ったこともある。好きなマラソンのためなら・・・。私はすごく好きな言葉が
あって北斗の拳のラオウの名言で「我が生涯一片の悔いなし」というのがすごく好きで、
一日一日を大切にしていつでも全力勝負いつ死んでも悔いがない。そのままかー。
と言う生き方に感動してしまった。いまはまさにそういう現状に立たされている。
80Km地点、この辛い条件にありながらも未だにキロ10分をキープしている。
はっきり言って奇跡的な事だ。私のパワーはどこから出てくるのだろうか?
けれどもこの大会はすごい、私が前の方にいるか、大会のレベルが高いせいか知らないが、
周りを見ているとみんな辛そうな顔はしているが、歩いている人が誰もいない。
おかしい、おかしすぎる。フルマラソンなど誰か一人でも歩いていたら、それにつられて歩き出す
と言う傾向があった。さすが、100Kmマラソン!
すごいヤツはいっぱいいるもんや。気合い入れてがんばらんな。ファイト、ファイトと自分に言い聞かせて
走る事にした。多分速度的には普段歩いている方が早いぐらいで、それでもいちようは
宙に浮いているから走っていることになっている。それにしても辛い辛すぎる1Kmが2Kmいや、
3Kmにも思える。何しか腹が減って動く気力がない。2.5Km置きある給水場を目指してただ、
ただ、ひたすら走るしかない。あれから何キロ走ったのだろう一段とペースが落ちてきたような気がする、
歩いては走って、これぞ生き地獄と言うことかな?とも思えた。
ペース的にはキロ12分ぐらいまで落ちてきている、しかしこの調子で走っていくとタイム制限はおろか、
うまいこといったら12時間以内も可能かもしれない、こんな所でリタイヤしてしまうと、
6月からの禁酒、練習が水の泡になる。がんばれ、がんばれ。しかし思考能力も落ち、
本当に時間計算は合っているのだろうか?このままキロ12分で走ると、
1時間で5Km・・・・ゴール到達時間は・・・と時間計算ばかりしている。
現在2:00ちょうどぐらい、スタートしてから8時間半ここで初めてタイム制限以内に
ゴール出来ると確信した。
ここまで来ると、自分との勝負、タイムをどこまで上げるかだ。景色なんか見ている暇はない、
頼むから足よ、動いてくれー。気合い、気合いじゃー。もう、カッコ、名誉、何かいらない、
このまま倒れてもいい、100%自分の力を出して後悔しないように走るだけだ。
しばらく走っていると、多分90Km地点ぐらいだったと思う。前を歩いていた、40歳ぐらいの
おっさんに声をかけられた。「若いのによくがんばるなー。どこから来たんや?」と見かけは
すごく怖そうなおっさんだった。「京都ですけど・・・、どっからきはったんですか?」と聞くと
「地元やで、それにしてもしんどいなー、初めて?」
>>>>
前ページ
>>>>
次ページ
>>>>
Diary Menu