Diary    『スーパーサイヤ人からあしたのジョーへ』   6/10

              ただ、この快調さはいつまで続くのだろう。あれからどれくらい走ったのだろうか、頭の中は真っ白。
              完全にランニングハイ状態になっている。68Km地点、どこかで見たような景色。
              そうそう確かこの辺りで乗りたくもないバスに乗せられた!去年。今こうやって走っていても
              ついこないだのように思えてすごく悔しい。今年は楽々通過じゃ!と思い、とっとと駆け抜けていった。
              それにしても快調すぎる。まだ、歩きもしていない。確か去年は9時間半やったような・・・・。
              70Km地点、急に足取りが重くなってきたような気がした。気のせいかな?どんどんペースが
              ダウンしていく。とうとう73Km地点、足が止まってしまった。現在、スタートしてから丁度7時間位だ。
              時間にして12:30、確かタイム制限は14時間、19:30だ。逆算していくと、キロ10分で
              走っていくと、後5時間でゴール出来る予定だ。計算が間違っていなければ・・・。
              よく計算を間違ってえらい目にあうことが多いから・・・。ただ、残り30Km弱、足は完全に
              止まってしまい、予定道理で入れるわけがない。プラス2時間に賭けてタイム制限内に入らんな
              去年の身の前になる。なんとしても完走せな。それにしても腹がべらぼうに減り、眠たい、全身が痛い。
              最悪の事態だ。とりあえず足が動かんかっても前に進まんな。キロ10分で走ろうと思ったら、
              ずっと歩いているようでは達成できない。半分ぐらい小走りを交えんな。普通の人が1Km歩くと、
              約15分かかると言われている。それにしても1Km毎の標識がみょうに長いような気がする。
              1Kmが2Km位にも思える。おまけに意識までもうろうとしてきた。誰かチャリンコに乗せてー!
              気力が勝負だ。気を抜いたら倒れそうになる。しかし、そんな苦しい中キロ10分を
              守りつつ一歩づつ走っていった。


              もう頭の中は真っ白で何しか休憩したい、座り込みたい。何で、こんなしんどいことしてるんやろう。
              意識がもうろうしつつ足だけは確実に動いていた。と言うより勝手に動いていた。
              時折、アニメの「あしたのジョー」の最終回を思い出し、ジョーもパンチを受けているときは
              こんな感じだったのかな?と思っていた。
              こうやって現在メールを書いていても73Km以降の記憶が全くない。それぐらい余裕というか
              いつ倒れてもおかしくないぐらい必死になっていたと思う。まさに人生最大の地獄絵と言うところかな。
              この後何十年生きるか知らんけど、恐らくこれ以上苦しむことは無いだろうと言うぐらいだ。


              話はマラソンに戻り、どれだけ走ったのだろうか?給水場が見えてきた。
              何しか腹が減っている私にとってはオアシスにも見えた。朝5:30より動き放しでろくにご飯も
              食べていないので、腹が減って当然だ。バナナ、飴、水、と食料の補給をして再び
              走らなければならない。そこで止まってしまうとたちまち筋肉が冷え切ってしまって動かなくなるからだ。
              辛い、辛すぎる。まだ75Km地点、残り25Km、本当に走れるのだろうか。
              もう限界に達している。軽く25Kmと言っても距離的に長岡から京都の植物園まででも
              20Km弱、実に遠い。


              現在、優いつの楽しみと言ったら2.5Km毎にある給水場でバナナが食べられる事と
              多大なる声援こんなところでリタイヤしてしまうと沿道の応援してくれているみんなに悪い。
              我が、体力が残っている限りがんばらんな。

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