Diary    『幻の復活劇』   6/7

              残り1時間45分ゴールは見えてきた。
              ここまで来たら何が何でも時間内完走を目指す。
              河川敷の最後のエイドである93Km毛馬橋に到着。
              そこには先ほどいなかったちゅらさんの姿を見る。
              内心、ホッとする。
              「おしるこはどう?」と聞かれもらう。
              「残り120分」と言われ「ゴールできますね!!!」と念を押す。
              「できると返事が返り」安心する。
              こんな質問をするのも変だと思うが。
              給食のエイドはここで最後と言われフルーツとドリンクをかき込み、「ありがとうございます」
              と声をかけて最後の力を出す。
              周りはだいぶうす暗くなっている。
              やっと河川敷より脱出である。
              靴の中に小石が入っていたので取り除き再び走る。
              後は公道を走るが前に全然ランナーがいない。
              それも一般人もいるし道もあまり広くなく暗い。
              コースは何とか赤ラインを引いているが意思が朦朧としているのであまり飛ばすこともできない。
              本当にしんどい。タイム制限はクリアできると思うが何が起こるかわからないのでペースは落とすことはできない。
              それでも最後の力を振り絞り地下道を通り陸橋を登るとライトアップされた大阪城が見える。
              陸橋の登りでもペースを落とさず歯を食いしばり頑張る。
              やっと帰ってきたんだと喜ぶがまだゴールはしていない。
              陸橋の下りも容赦なく飛ばす。
              大阪城前に最後のエイドがありスタッフよりもう歩いてもゴールできるよと言われる。
              何故かその言葉が頭によぎりここまで頑張ってきたのに何で歩くんだと、飲まなくてもよい最後のバファリンを飲む。
              さらにペースアップを図る。
              前にいるランナーはほとんどが歩いている。
              一般人もいて少し危ないが全力で走る。
              登り坂も一気に駆け上りチェックポイントを済ませて再び同じコースを戻る。
              少しの下りも一切無駄にせずにさらに加速する。
              最後の直線は感動で自然と涙が出る。
              ゴールテープを切り念願の時間内ゴールができた。
              タイムは13:25:29、ヤッター。
              12時間切りは程遠いが去年の屈辱を見事に晴らすことができた。

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